心と体の健康

メンタルスパイス~秋を前向きに過ごす方法~

皆さん、ココロとカラダをととのえてますか? 急に気温が低くなって、一気に秋がやって来たという感じですね。。今年は3年振りに規制のない夏休みでしたが、良い思い出は作れたでしょうか。テンションが上がること、下がること、色々あったかと思いますが、一喜一憂し過ぎずに、深呼吸しながら気持ちを切り替えていきましょう。

秋は「乾燥」に注意



毎年お話しているので、もう覚えた方もいらっしゃるかもしれませんが、秋は「乾燥」の影響で様々な不調が出やすい季節です。特に、秋の経絡「肺」と「大腸」が乾燥することで、喉から来る風邪を引きやすかったり、便秘になりやすかったりします。また、感情的には「悲しみ」「憂い」が出やすいのが特徴です。少しずつ日が短くなっていく様子や、夜風の涼しさ、鈴虫の鳴き声などが聞こえると、急にしんみりした気持ちになったりします。

乾燥から心と体を守る方法



秋は、「乾燥から心と体を守る」ことがテーマ。9月はまだ必要ないかもしれませんが、加湿器を活用したり、鼻呼吸を意識したりして、喉の乾燥を防ぎましょう。また、水分を多く含んだ果物もオススメ。東洋医学で一番よく登場するのが「梨」です。柿やぶどうも水分を含んでいるので良いですが、いずれも冷やし過ぎには要注意。果物の他にも、白菜、豆腐、山芋、れんこん、白ごま、松の実など「白い食材」が潤いを補ってくれます。

また、酸っぱいものと甘いものを合わせると潤いが生まれます(「酸甘化陰」と言います)。梨はその代表的な食材。はちみつレモン、お米と梅干し、酢豚などもこれに当たります。喉や肌の乾燥が気になる方は、意識して摂り入れてみてください。

秋は焦らず、穏やかに



春から夏にかけて上昇・発散していたエネルギーは、秋から冬にかけて下降・収束していきます。そんな自然の摂理に従うように、秋は、活発的な活動を控えて、焦らず穏やかに過ごすことを心がけましょう。夜更かししたり、予定を詰め込み過ぎたり、激しい運動をしたりするよりも、気持ちに余裕を持って、行動も運動もゆるやかなペースを大切にしたいものです。急に切り替えるというより、徐々にペースダウンしていく方が、心にも体にも負担がかかりにくいので、少しずつ「秋モード」を意識してみてください。

気付いたら、深呼吸!



秋に関連する経絡は「肺」と「大腸」。肺は、呼吸と関係が深いので、秋は呼吸を意識することが養生ポイントの一つです。意識的に深く呼吸することで、体の中の気(エネルギー)が動きます。気を動くと、血液や体液、内臓の動きが良くなるきっかけになります。

皆さんは、日頃、どれだけ自分の呼吸を意識していますか?お仕事中や家事、育児をしている時、恐らく自分の呼吸に意識が向くことは、ほとんどないと思います。むしろ、何かに集中している時は、呼吸は浅くなっているか、しばらく止まっている可能性が高いです。

これは、秋に限らず言えることですが、呼吸は、ココロとカラダをととのえる「きほんのき」です!「なんだか調子が悪い」「気分がイマイチ」そんな時は、ゆっくり深呼吸してみてください。たっぷり呼吸することで、体の中で停滞していた気が動き、ココロとカラダに良い影響を及ぼしてくれます。

また、腹式呼吸は自律神経を刺激して、気持ちを安定させる効果も期待できます。顔を洗う前、トイレから席に戻る時、電車の待ち時間、夜寝る前など「気付いたら深呼吸」が、秋の合言葉です!いつでもどこでもできるので、思い出してくださいね。

腸内環境が整うと悲しみが減る?!



もう一つの秋の経絡「大腸」のケアも、この時期は特に心がけたいです。腸内環境を整えることは、乾燥による便秘を防ぐほかに、悲しい気持ちから私たちを回復させてくれる効果もあります。と言うのも、感情を豊かにするホルモンのほとんどは、なんと腸内に存在しているからです。

「幸せホルモン」と呼ばれる「セロトニン」がそれにあたり、腸内環境によってその分泌量が大きく左右されると言われています。腸と脳がつながりを持っていることは今では有名になりましたが、腸内環境が悪化し、ホルモンが不足すると、脳に影響を及ぼし、「悲しい」「切ない」「寂しい」と言ったマイナスの感情が生まれやすくなってしまいます。

これも秋に限ったことではありませんが、逆を言えば、腸内環境が整っていれば、セロトニンがきちんと分泌され、喜びや幸福といった感情が湧きやすくなります。

白湯のススメ



夏の間は、気を付けていても、冷たいものを食べたり飲んだりする機会が多いもの。エアコンの効いた部屋にいる時間も長いので、内臓が冷えている可能性が高いです。「秋バテ」なんて言葉もありますが、夏の疲れが9月に出る方も少なくないと思います。そこで、働きが悪くなった内臓のケアとして、オススメしたいのが「白湯」です。

古代インド発祥の伝統医療アーユルヴェーダでは、白湯は“最強の健康ドリンク”と言われています。アーユルヴェーダでは、「ドーシャ」と呼ばれる3つの要素「ヴァータ(風)「ピッタ(火)」「カパ(水)」が心身の健康を支配すると考えます。火を使い沸騰しながら風に触れた水=白湯は、この3つの要素が揃うので、体内のバランスが整うというわけです。

白湯は、冷えた内臓を温めてくれるのはもちろん、乾燥しがちな体へのダイレクトな水分補給にもなります。また、血行促進による美肌効果、代謝アップによるダイエット効果、便秘やむくみの解消、冷え性の改善など、様々な効果が期待できます。



【作り方】

1)やかんか鍋に水を入れ、火にかけます
2)沸騰したら蓋を取って、湯気が上がるようにします
3)換気扇を回しながら、弱火で10~15分沸騰させ続けます
4)飲める温度(50~60度くらい)まで冷ましたら完成です!

【飲み方・ポイント】

起床後、朝食前の「朝一」に飲むのがベスト!

 ⇒胃腸がやさしく刺激され、動きやすくなります

食事中・仕事中いつでも!

 ⇒朝に作った白湯は、ポットや水筒に入れてこまめに飲んでもOK
  ※食後に飲む場合は、食後30分程度経ってからにしましょう

就寝前もオススメ!

 ⇒体を温めリラックス効果を高めてくれます
  ※夜中にトイレに起きてしまうので、寝る直前は控えましょう

一日の摂取は多くても800mlまで!

 ⇒デトックス作用が高いので、飲み過ぎると必要な栄養素まで排出してしまいます

上記の作り方が理想的ですが、時間がない時は、浄水やミネラルウォーターをレンチンしたり、電気ポットで沸かした白湯でも大丈夫!厳密になり過ぎず、自分に合ったやり方で取り入れてみてください。

自分で自分にプラスの声をかけよう!



繰り返しになりますが、秋は「悲しみ」「憂い」の感情が湧きやすく、自分自身に対しても、マイナスな面が気になったり、否定的な気分になったりしやすいです。そんな時は、頭の中で自分にかける声かけ=「セルフトーク」の内容を見直してみましょう。

実は、セルフトークは一日に数千回も行われていて、実際に口に出す言葉よりも遥かに多いです。そのため、セルフトークの内容が、否定的、攻撃的なものばかりだと、そのイメージが植え付けられてしまいます。そこで、自分にかける言葉を意識的に肯定的なものに変えてみましょう。

まずは、自分の良いところ、好きなところを見つけて褒めることから始めてみてください。外見でも、考え方でも、行動でも何でもOKです。鏡を見た時に「今日も良い感じ」とか「肌の調子が良いね」と声をかけたり(心がこもってなくても大丈夫です笑)、もしくは、「今日もちゃんと起きられたね」とか、「色々あったけど一日生きてくれてありがとう」と、自分に対して感謝や労いの言葉をかけてあげるのもオススメです。

実際のところ、あらゆる臓器や細胞は、私たちが寝ている間も休むことなく働いて、私たちの心と体を守ろうとしてくれています。そう思ったら、自分で自分を「よしよし」と撫でてあげたくなりませんか?(「はたらく細胞」というアニメがオススメ◎自分の体がとっても愛おしくなります!)

褒め上手、褒められ上手になろう



自分を褒めたり、労ったりするのに抵抗がある人は、否定的なセルフトークが習慣化している可能性が高いです。そのような人は、たとえ誰かに褒めてもらっても、素直に受け取ることができません。日本人特有の謙虚さもあります。褒め言葉に対して「いえいえ」「とんでもありません」「そんなことないです」と否定することが多いですよね。しかし、これでは、せっかく褒めてもらったのに、自分で自分の評価を下げていることになってしまいます。

誰かに褒めてもらったら、「ありがとうございます」と素直に認めて、受け取りましょう。逆の立場でも、「いえいえ」と否定されるより、「嬉しいです!ありがとうございます」と言われた方が気持ち良いですよね。褒めてくれる人が周りにいなかったら、自分で自分をどんどん褒めましょう

遅刻せず会社に行ったとか、家族のために晩ご飯を作ったとか、当たり前と思わずに「えらい!」「頑張った!」と褒めてあげましょう。そうやって、褒め上手、褒められ上手になっていくと、自分に自信がなくなったり、不安になったりすることが減ってきますし、他人の良いところも見つけやすくなってくると思います。そうすると、ちょっとした一言に深く傷ついたり、感情を引きずったりすることも減ってくるかもしれませんね。「一日一褒め」、今日から試してみてくださいね!

代表 櫻井正智

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