皆さん、ココロとカラダをととのえてますか?オリンピックでは、連日、日本人選手の活躍が素晴らしいですね。開催前は複雑な思いもありましたが、始まってみると選手たちの姿に胸が熱くなります。そんな中、感染拡大には歯止めがかからず、緊急事態宣言も延長が決まりましたね。「宣言慣れ」している感覚もありますが、今まで通り、一人ひとりが基本的な感染対策を徹底していく以外ないのかな、と思います。置かれた環境の中で、少しでも、心と体が健康を保てる工夫を見つけたいものです。
僕はというと、最近は見る時間もめっきり減りましたが、ネットフリックスのマイリストには、見るのを楽しみにしているドラマや映画がたくさんあります。それから、たまにする料理の時間が、かなりリフレッシュになっています。まだまだ暑さも続くので、そろそろ本格スパイスカレーを作ろうかな?!今まで何気なくしていたことも、ちょっとこだわったり、時間をかけてみたりすると、案外気分転換になりますよ。皆さんは、どんな時間を過ごしていますか?
夏の特徴
夏は、万物が成長し、陽気が旺盛になる季節です。東洋医学の基本的な考え方である「五行」=「木火土金水」で言うと、夏は「火」に属します。「火」は、熱くて燃え上がる性質があります。体内で熱を生み出し、体を温めるという役割があり、夏の時期はその働きが活発になります。気が上に上がってくるため、気持ち的には、気が散漫して落ち着かなかったり、そわそわしたり、陽気になりやすかったりします。
もし、気持ちが落ち着かず、気が上がり過ぎている感じがした場合には、「水」の気がそれを抑制してくれます。「水」と関連する感情は「恐れ」や「驚き」です。なので、例えば、ホラー映画を観たりして、心臓がゾクっとするような体験をするのがオススメです。夏に、きもだめしをしたり、怖い話をしたりするのは、理にかなっているというわけです。
夏の終わりに注意
熱く燃え上がった火が消えた後、静かになって急に訪れる虚無感。夏の間に「気=エネルギー」を消耗し過ぎて、不足している状態です。疲れやすさ、倦怠感、食欲不振や胃もたれ、軟便や下痢などの不調を起こしやすくなります。さらに、免疫機能が低下し、風邪をひきやすくなったりするので注意が必要です。
夏の間に無理をし過ぎないことが大切です。お盆休みなどは、ついつい夜更かししたり、暴飲暴食したりしがちですが、基本的な生活習慣(食事・睡眠・運動)には、ある程度気を付けましょう。特に、冷たいものの摂り過ぎは、胃腸を弱らせ、夏の終わりに絶対的にダメージが来るので要注意です。気が足りていない状態なので、体がバテるような行動を控え、睡眠や休養を十分に摂りましょう。運動としては、激しいスポーツより、ウォーキングやヨガなど、ゆっくりした動きのものがおすすめです。
ミネラル補給は「きほんのき」
暑さから来る倦怠感や食欲不振といった、夏特有の体調不良は、【暑邪(しょじゃ)】という邪気が原因と考えられます。暑邪は、「熱」の性質と「湿」の性質を持ち、体の気(エネルギー)や津液(体液)を消耗します。暑邪が、体に入ると、熱で頭が働かず、ボーっとしたり、皮膚が弱い方は、赤みが強く出て悪化したり、ひどく汗をかいたりします。そのため、汗のかき過ぎも要注意です。体をみずみずしく保つ「津液」という液体と共に、「気」も消耗してしまい、倦怠感や息切れといった体調不良にもつながってしまうからです。
体の水分が失われると、血液が凝縮し「心(心臓)」にも大きな負担がかかります。汗のかき過ぎによる動悸やめまい、熱中症にはくれぐれも注意してください。早め早めの水分補給と共に、失われがちなミネラルも補いましょう。良質な塩、塩飴などが手軽で役に立ちます。
夏の食養生
暑いので、ついつい冷たいものや、生ものを摂ることが多くなりますが、これが原因で、体の芯は冷えていることがあります。なるべく、体を冷やすものは控えて、体を温めるもの、消化が良よいもの、胃腸に負担がかからないものを食べましょう。おすすめ食材としては、<米、芋、豆、キノコ類、牛肉、豚肉、鶏肉、ウナギ、エビ>などです。疲労回復に良いタウリンを多く含む魚介類<カキ、イカ、タコ、アジ、アサリ>も、積極的に摂りたい食材ですね。代表的な夏野菜<トマト、キュウリ、苦瓜、オクラ、長芋>なども欠かせません。
食欲のない時は、そうめんや蕎麦といった麺類を食べることが増えるかもしれませんが、これだけだとエネルギーになりにくいです。トッピングに、キュウリやトマト、サラダチキンなどを使うと、栄養バランスも摂れます。夏の時期にさっぱり美味しい酢の物も<みょうが、しょうが、シソ>などの薬味を上手に使いましょう。薬味類には、消化を助けたり、体を温めたりしてくれる作用があるものが多いです。
また、キッチンは火を使うと暑くなりますね。この時期はレンジやオーブントースターなどを使って、食事の支度で体力を消耗しないように心掛けましょう!
夏の過ごし方~お風呂&睡眠&冷房対策~
シャワーで簡単に済ませたいところですが、冷房や飲み物などで冷えた体をちゃんと温めてあげるには、浴槽にお湯を張り、ぬるめの温度(38度~40度)で入浴することが大切です。リラックス効果が得られ自律神経も整います。寝る前に熱いお風呂に入ると、寝付けない原因になってしまうので、お風呂に入るタイミング・温度には気を付けてくださいね。
寝苦しい毎日が続きますが、「気」を補うために最も大切とも言えるのが「睡眠」です。夏は、日が暮れるのが遅いので、ついつい夜更かしをしがちですが、その「ついつい」の繰り返しが、心や体に不調を引き起こしてしまいます。夜更かし、寝る前のスマホ、寝る直前の食事などが原因で、睡眠の質が下がると自律神経が乱れてしまいます。その結果、免疫力が低下したり、エネルギーが不足してしまうのです。
寝る前の過ごし方、寝る時の環境作り(エアコン設定やパジャマなど)を工夫して、少しでも質の良い睡眠を心掛けてみてください。リラックスできる音楽や香り、深呼吸なども役に立ちます。
夏の後半は、台風の影響などもあり、昼夜を問わず湿った暑さが続きます。汗をかくことで、ただでさえ体力を消耗しやすい上に、室内と室外の温度差に対応するため、かなりのエネルギーを使っています。自律神経の乱れにも影響しますので、こまめな体温調整が大切です。ストールやカーディガンなどを使って、電車に乗ったらさっと首に巻いたりして、冷房の効いた場所で寒さを我慢することがないように気を付けましょう。
ちょっとした生活の一工夫を加えるだけで、秋から冬も元気に過ごせるきっかけになりますよ!できるどころから、あなたのペースで取り入れて見てくださいね。
代表 櫻井正智
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